北朝鮮が2017年4月5日、日本海側に向けて弾道ミサイルを発射した事がアメリカ・ホワイトハウスによって発表された。発射されたミサイルは”スカッドミサイル”という種類だ。このスカッドミサイルとは一体どのような物なのかを今回は紹介していきたい。

 

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スカッドミサイルとは?

スカッドミサイルとは、ソ連(現在のロシア)が1950年代に開発した短距離弾道ミサイルの事です。スカッドの意味は英語で”ちぎれ雲”、”風に流される雲”の意味を指します。スカッドミサイルは現在では様々な国が、この50年代にソ連が開発したスカッドミサイルをモデルとして様々な型を生み出しています。

 

このソ連が開発したスカッドミサイルをモデルとして各国独自で開発されたミサイルを総称して”スカッドミサイル”と言います。スカッドミサイルの特徴としては、垂直にミサイルを立てて、発射します。以下の様なイメージです。↓

なお、ソ連はプロトタイプのスカッドミサイルを1950年代に開発後、改良を重ねてスカッドAからスカッドDまで作っています。概要は以下の通りです。

スカッド
NATOコードネーム スカッドA スカッドB スカッドC スカッドD
DoD番号 SS-1B SS-1C SS-1D SS-1E
ソ連名称 R-11 R-17    
配備年 1957年 1965年 1970年代 1989年
退役 1978年      
全長 10.7m 11.25m 11.25m 12.29m
直径 88cm 88cm 88cm 88cm
燃料 ケロシン硝酸 UDMHIRFNA UDMH、IRFNA UDMH、IRFNA
発射重量 4,400kg 5,900kg 6,400kg 6,500kg
投射重量 950kg 985kg 600kg 985kg
誘導方式 慣性 慣性 慣性 デジタル画像照合付き慣性誘導
弾頭 (50kT) 核(50-70kT)、化学、通常 通常 核、化学、通常[2]
射程 130km 300km 575-600km 700km
推定CEP 4,000m 450m 900m 50m

出典:wikipedhia

 

射程距離を見れば分かる通り、型によって大分飛距離が違います。

 

スカッドミサイルは非常に多くの国が兵器として採用しています。スカッドミサイルの特徴の一つとして、構造が比較的簡単なため、技術力がそんなに無い国でも、ある程度の基本的な技術力があれば容易に複製出来る点があります。

なお、北朝鮮もこのスカッドミサイルを当然作る技術を持っています。なおかつそれを他国に販売しています。

スカッドミサイルはの値段はいくらするの??

北朝鮮が他国に販売しているスカッドミサイルの1本あたりの価格を参考にしますと、およそ200万〜550万ドルで、およそ2.2億円〜5.5億円程の価格だそうです。

 

なお、中東諸国の国々は北朝鮮にとっては超お得意客です。時事ドットコムにおいてもこの様な記載があります。

出典:http://www.jiji.com/jc/v2?id=20090411missile_11

北朝鮮は1980年代半ば以降、スカッドミサイルB型、C型の生産・配備を開始したとされている。自国で保有するだけでなく、外貨獲得のため中東諸国にも輸出。旧ソ連に代わり、同ミサイルの主要供給源となった。
 2002年12月には、イエメン近海でスペイン海軍の臨検を受けた貨物船から、北朝鮮製のスカッドミサイル15基が発見された。イエメン政府は同国が北朝鮮から購入したものであることを認めたが、結局、同国に引き渡された。射程300キロ、搭載可能重量500キロを超えるミサイル、関連技術などの輸出を禁止するミサイル関連技術輸出規制(MTCR)があるものの、北朝鮮はこれに参加しておらず、同国のミサイル輸出を規制するのは事実上できない状況にある。

 

なるほど、これならばいくらアメリカ等が北朝鮮に対して経済制裁を加えたとしても、北朝鮮的には関係無いわけですね。確かに兵器等は莫大なお金が動きますから、兵器の販売がうまく行けば莫大なビジネスになりますね。

 

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スカッドミサイルってどのくらいヤバいのか?

以下の動画はサウジアラビアがイエメンへ向けてスカッドミサイルを発射した時の映像です。

結構な威力ですね。

ただ、スカッドミサイルの弾頭にどんな爆薬を積むかによって当然威力は変わってきます。普通は弾頭には通常の爆薬を積むのが一般的だそうですが、弾頭に化学兵器、生物兵器、あるいは核兵器等を弾頭に積み込めば、かなりヤバい話になってくるでしょう。

 

勿論、それによってお値段も相当変わってくるとは思いますが。

 

なので、スカッドミサイルの恐ろしさとしては、比較的容易に作れる上に、弾頭に積み込むモノ次第によっては大分ヤバい代物になるという事が分かると思います。

 

過去の使用例はあるのか?

スカッドミサイルが初めて戦いの場で使われた事例としては1973年の第四次中東戦争において、エジプト軍がイスラエルに向けて発射しています。そして、イラン・イラク戦争においては大量のスカッドミサイルが使われています。

 

恐らく、北朝鮮もこの時は相当な数のミサイルを販売したのでは無いでしょうか??このスカッドミサイルは最初の動画でも分かる通り、車に垂直に乗せて、目標位置を定めて発射するだけという極めて使いやすくてシンプルです。

 

しかも、燃料をあらかじめ注入しても約90日間であれば保管可能です。なので、燃料をあらかじめ注入しておけば、いつでも打てる状態になるという事です。そんな兵器としては扱いやすくて通常の爆薬でもそれなりの威力があるため、非常に使いやすい兵器という印象ですね。

 

スカッドミサイルに対する防御策がある

なお、スカッドミサイルに対しては、万能では無いですが、迎撃ミサイルによる防御策があります。日本でも採用されていますが、PAC-3という迎撃用ミサイルがあります。以下の動画はPAC-3が迎撃成功した際の動画です。

これはいわば、ピストルの弾をピストルの弾で当てて相殺する様なイメージですね。

今の所はスカッドミサイルの迎撃策としては、迎撃ミサイルによるガードが有効であるそうです。

北朝鮮は一体何がしたいのか?

北朝鮮は、先述の通りその軍事力を世界中の国に向けて商売をしています。アメリカ等から散々注意を受けているにも関わらず、そんな事はお構いなしとばかりにどんどん兵器の実験をしています。

 

日本の近くにも幾度となくやられていますね。

 

しかし、そういった軍事力を欲している国からすれば非常に有効なプレゼンなのでは無いでしょうか?また、北朝鮮は”宇宙開発”の分野も力を入れております。ゆくゆくは、ミサイルを衛星を運ぶための手段にする事なども考えとして持っているようです。

そして、いざ世界が本格的に宇宙開発に取り組み始めた時、北朝鮮は非常に重要な国になってくるだろうと、北朝鮮自身が述べています。

まとめ

今回の話をまとめると

  • スカッドミサイルはソ連(現在のロシア)が開発した短距離弾道ミサイル
  • 値段は2.2億円〜5.5億円程
  • 威力は弾頭に積むモノによって異なってくる
  • 北朝鮮にとっては格好の商売道具
  • 北朝鮮はいずれ来たる宇宙開発の時代に向けて、今こうして様々な実験をしている

といったところになりますね。

いずれにしろこの様なモノを考えて創り出してしまうなんて、本当に恐ろしい事ですね。願わくば全ての兵器が消えてほしいものですね。

 

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